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すでに修了して1か月以上もたつので、そろそろ足を洗いたいのですが、もう少し書き残しておくことがあるので・・・。公共政策大学院についてのまとめの続きです。 bewaadさんの先日のブログエントリ「経済院卒の霞が関就職」では、以下のような指摘がなされていました。 しかしながら今後は、院卒就職というものがより重要になっていくのではないか、という気がwebmasterにはします。というのも、ロースクールや公共政策大学院の普及により、法学部生にとって、それらに進むことが優秀さのシグナルとして機能しはじめているからです。とりわけロースクールに進んだ学生は、法曹としての好待遇を勝ち得る可能性が多分にあるわけで、就職市場においてそうした就職先と伍していくためには、学卒を上回る待遇を提示しなければならないはずです。koukyo政策大学院の理念からすると、「霞が関就職+院卒」とくれば今ではkoukyo政策大学院!とまっ先に挙げなければいけないのでしょうが、全国のkoukyo政策大学院を見てみると、多くの学生にとっては霞が関就職が第1のゴールとはなっていないのかなぁという気がします。 たとえばこれは、M院長の「院長メッセージ 4年目を迎えた公共政策大学院」におけるメッセージからも読み取ることができます。 まず第1に、さらに一層公共政策の専門家にふさわしい公共精神と専門能力をもった人材の育成を図ることです。能力と意欲をもった志の高い人材に対する需要はますます増加してきており、私たちはそうした期待に応えうる人材の育成に努めております。そのために、実務家による授業の充実や、実務を体験する機会の拡充をさらに図っていきたいと思っております。実は先日同期生の何人かと会ったときにもこの院長メッセージについての話になったのですが(正確に言うと、自分はその時はこのメッセージのことをしらなくて、後でこのメッセージを読んだのですが)、このメッセージをかなりネガティブにとらえていました。というのも、民間を含め霞が関以外で就職した学生には、いくら志望が変わって受験しなかったとしても周りからは「霞が関に就職できずに民間就職した」というレッテルを貼られてしまう可能性があるかららしいです。 もっとも、自分はこの最後の指摘である「入学当初公務員を志望していた優秀な若者が途中で民間へ進路を変更するケース」というのは、社会全般の印象としては確かにその通りなのかもしれないけれど、すくなくともうちのkoukyo政策大学院においてそのような人がいただろうかと考えてしまいました。2006年度修了生の進路状況に関してはこちらに掲載されていますが、個人的な印象では入学当初から官公庁を目指していた人はほとんど合格していましたし、試験に不合格だったために民間へ進路を変更するケースに該当する人はいても、途中で霞が関志望が下がって、試験すら受けずに民間へ進路を変更したという人はほとんど思い当たりません。まぁ自分がしらないだけで院長は相談などを受けていたから上記のようなことを書いたのかもしれませんが、入学当初から官僚を目指していた人はほとんどの人が合格していたというのが個人的な印象です。 ここで少し思うのは入試面接において、一応koukyo政策大学院ということで「公務員として将来働きたい」という人や「公務員も選択肢の一つとして考えています」という人が多いんだろうなぁということでしょうか。実は自分もそんなようなことを言ってしまった記憶があるので何なんですが、これだけをもって「入学当初公務員を志望していた優秀な若者が途中で民間へ進路を変更するケース」とされてしまってはそれこそ残念です。 結果だけをみれば官公庁就職が20名程度ではkoukyo政策大学院として「少ない」と思うのかもしれませんが、実は彼(女)らはもともと公務員1本で最初からがんばっていた人たちで、そういう人は順当に内定していました。その彼らと同じくらい公務員に対して熱い思いをもっていた人が、試験に落ちてからではなく、試験前に「民間へ進路を変更」した人というのは、はてまわりにいたかなというのが正直なところです。 まぁこの部分は瑣末なことなのでそこまで細かくいってもあまり意味はないのですが、基本的に公務員1本で勉強してきた人であればほとんど内定していましたよ、というのが言いたいのであります。その意味でkoukyo政策大学院というのはやはり霞が関就職を目指す人にとっては相応しい大学院の一つでしょうし、おそらくbewaadさんが指摘されるように今後ますますそのポジションが高まっていくと考えいます。 もっともうちのkoukyo政策大学院はどちらかというと法学部卒で入ってくる人は少ないので、法学部生にとって入学する価値があるかは分かりませんが・・・・。 ところで話が若干それますが、公共政策大学院のカリキュラムをみてみても、依然としてそのほとんどが理論系の科目であり、実践的な科目も名前だけが実践的にしてあっても中身は全然実践的ではないというのが以外と多かったです。bewaadさんのエントリで引用されていた、 アメリカの大学等では「オマエの考えた政策(僕の場合はオークション設計)を今すぐ実行すべく政府に売り込めるか?」と聞かれたということですが、日本ではそのようなことはあまり聞かれないのではないでしょうか?ではないですが、このような真に実践的な政策論について議論するというのは、教員・学生双方の質という点でかなり難しいのが現状ですし、その意味で現状では就職活動でも学部卒と扱われても仕方ないかなという気がします。霞が関就職を目指す学生の多くは入学後から公務員試験勉強中心の生活になるので、振り返ってみてkoukyo政策大学院で何を学んだのかということを考えてしまった、となることが多いらしいです(伝聞ですが)。論文執筆なども必須ではないので、そこまで一つのテーマに打ち込むことがないまま修了してしまうこともありうるわけで、そのような状態ではとても院卒としての利点をもたらすことはできないでしょう。もちろん一つ一つの授業や事例研究なりに打ち込むことは可能ですが、はたして外部にそれを説明して説得力があるのかどうかはもう個人の資質次第というところでしょうね。 某私大のkoukyo政策大学院は定員割を起こしたために学部卒の入学を廃止して社会人オンリーのkoukyo政策大学院にするという話を聞いたのですが、やはり学部卒で入っても公務員試験勉強だけで終わってしまう学生がいる限り、高度な政策分析・立案能力を醸成する場として位置づけていくことには限界があるのかもしれません。 個人的には、ケネディ―スクールの「公共組織の戦略的マネジメント」のようなケーススタディ形式の授業があったら面白かっただろうなぁと思うのですが、このような授業を設けるためには先生・学生の双方がもっとレベルアップしていかないといけないことを痛感しました。 ちなみに上記の授業のシラバスが公開されているのですが、同じ名前の授業が4人の先生によって別々になされているようです。 The Strategic Management of Public Organizations(注:以下PDF)というわけで、本当にとりとめもなくダラダラと書いてしまっていますが、全国のkoukyo政策大学院はまだ4、5年目といことでまだまだ成長過程にあるのかと思いますが、公務員制度と連動してどのような形になるのかは不透明なところが多いのかもしれません。もっとも霞が関で働きたい学生の数は今後も一定数は変わらずにいるとおもうのでそういった方には選択肢の一つにはなるのでしょうが、その他の方には「何しているのかよくわからないところ」になってしまうかもしれません。 というわけで、最後にこんなことを言って締めるのもなんですが、自分も一応OBということで地位向上と宣伝は引き続きしていきたいなぁと思います。koukyo政策大学院をよろしく! --------------- ちなみに自分はkoukyo政策大学院では、公務員系というよりはむしろ研究系だったので、次回はkoukyo政策大学院における論文執筆というテーマで書いてみたいと思います。 |
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大学院での政策エンジニアリング教育の可能性
先日のエントリを受けて、次のような興味深い言及をいただきました。 ...続きを見る |
bewaad institute@kas... 2007/05/09 09:19 |
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